Frichは、保険や公助がカバーしづらいニッチな分野をサポートすることで、社会全体のセーフティーネットを面的に拡大させることを目指しています。
保険の仕組み
皆さんが支払う保険料は、純保険料(保険金支払いの原資)と付加保険料(間接コスト)からなっています。
保険会社は、保険金を確実に支払うために、保険金の原資となる純保険料については定価での取り扱いをしています。(自由競争で不当に安い純保険料が設定されると、万一のときに加入者が保険金を受け取れない事態が起きかねないため)
一方、付加保険料については、各社独自性が出せる部分となっています。ネット保険は、この部分でデジタルを活用してコスト圧縮し、安価な保険料を実現させています。
保険会社は、純保険料に付加保険料を加えた保険料で加入者を募りますが、特定の人や地域にリスクを集中させず平均化させる「大数の法則」の遵守、保険に加入したがるリスクが高い人を回避する「逆選択の回避」が必要となります。
純保険料 | 大数の法則 | 逆選択の回避 |
各社がデータ共有してつくった リスクの定価 (保険金の原資) | 様々なリスクを1つでも多く取り扱い、 リスクを平均化する | リスクが高い人ほど 保険に入りたがる ことを回避し、 「よりリスクの少ない人」を集めること |
保険という仕組みの課題
以上から、保険は、特定の人や地域に特化してサポートするのには適していない仕組みだといえます。(逆にいえば、保険は、様々な人が1人でも多く参加することで、万一のときにレバレッジの効いた補償を給付できるのが強みです。)
保険がサポートしづらい特定の人や地域をカバーしてきたのが「共済」です。
特定分野の人たちが集まってお金を出しあい、万一のときに備えてきました。
Frichはその共済の仕組みを現代風にアレンジして取り入れています。保険がサポートしづらい分野であっても、0か1かではなく、その間の小数点の世界をつくるのがFrichの役割です。
それは例えば、100万円必要な人に対して100万円給付することはできないが、せめて10万円は給付されるような仕組みを創ることだと言えます。
Frichのポイントは3つ
①給付は「本当に必要なもの」だけ(金銭にこだわらない)
困ったときに一番使い勝手が良いのは「お金」ですが、「お金」は必要なモノやサービスを入手するための手段にすぎません。
Frichでは、アクシデント等が発生した時、本当に必要なものに絞ってモノやサービスを給付しています。
これにより、保険でいう純保険料に相当する部分*の最適化を図っています。
②コミュニティ(SNSグループ)で「事故」を抑止する
保険は不特定多数相手の営利活動という側面が強い一方、共済は特定集団による非営利活動の面があります。したがって顔の見える関係性をベースとした共済は、ノウハウや体験の共有、ちょっとした気遣い等を通じ、給付するモノやサービスは最適になりやすいと言えます。
- ノウハウや体験を共有する(例:災害時の避難場所や持ち物リストの共有)
- 出来る範囲でコミュニティに貢献(例:旅行先の危険な場所を教えてあげる)
③デジタルベースの運営で間接コストを極小化する
保険との比較で言えば、保険はまだまだ紙中心の運用で効率化余地が多いのが実情です。一方、Frichはデジタルベースの仕組みなので、各種間接コストを最適化できています。
Frichは、最適な掛金でサービス提供する
以上3つのメカニズムを通じて、Frichでは最適な掛金と給付が実現されています。
Frichは、SNS(コミュニティ)と共済の2つの機能が掛け合わされたプラットフォームであり保険ではありません。また、保険を代替するものでもありません。
保険や公助がカバーすべきリスクとは異なり、その周辺にあるニッチで比較的小さなリスクや、変化のスピードの速い現代特有の新しいリスクがFrichの得意とする領域です。
保険や公助によるサポートを活かしつつ、Frichがその周辺にあるリスクをカバーすることで、社会全体のセーフティーネットが面的に拡大することこそ、Frichの目指すところです。